水仙の生け方

以前気軽に水仙を生けて欲しいという記事を書きました。
どうも水仙を生けることはハードルが高いようです。でも、やり出すと結構面白いのです。え?まずやる気が出ないって? 昔、コピーライターの糸井重里さんが何かの記事に書いてました。やる気はやり出さないと出てこない、だそうです。
なのでとりあえず水仙のステキな香りを楽しみながらよいしょと一歩踏み出して下さい。踏み出してみると確かに面倒くさい(笑)だけど面倒くさいことこそ面白いのです。多分。
生け方は厳密に言い出すとあそこが違う、ここが違うとなるのですが自然のものですし思い通り、教科書通りにならないことも多々あります。(身も蓋も無い言い方だけど。)ちょっとした基礎を押さえて自分なりに形がカッコイイ!!と思えたらオッケーです。そのちょっとした基礎を押さえておくだけで盛花でも応用が利いてぐっと洗練された形になると思います。そんなちょっとした基礎をシェアしたいと思います。

水仙は小さいのでちょっとした器でも良く似合います

水仙は結構背が高いので器に合わせた長さにしてから葉と花の長さと向きを調整します。方法は下記の通り。

1.白い袴の部分をもんで(手のひらで優しく押しても良いです)花を抜きます。この時袴は破れないように丁寧に扱って下さい。後でまた袴を付けますから。

2.次に葉を抜きます。(内側の葉から抜くと抜きやすいです)この時葉の順番は変わらないように並べておくのがポイントです。元々入ってた葉同士がきちんと添いやすいからです。
(注:葉は1株につき2枚1セットで二組が基本です。花によっては葉が3枚のもの、5枚のもの、花が無いものがあったりしますが、葉4枚に花がついているものを選びましょう。盛花はこれに限りません)

3.組み方は後ろの1セットの葉が一番長く、次に花、もうひとセットの葉を一番短くします。段々の階段状です。葉は2枚1セットとなりますが内側の葉(花に近い方)が短くなります。写真↓は一見外側が短く見えますがねじれているだけです。長さ形を整えたら外した袴を付けます。

4.3のセットを2つか3つ作ります。2株生けだとシンプルで美しいし、3株だと真副体をしっかりと生けられます。これらの株にもそれぞれ長短をつけます。
二株なら後ろの高い株で真と副、手前には短い株で体となります。三株なら一番後ろが一番高い株で真、二番目の株が二番目に高く副、一番手前が一番短い株で体となります。2枚1セットの葉がキチンと添って真副体の流れをつくることがポイントです。

これら基本の株を作ってあとはカッコイイと思えるように微調整します。

また作った株を盛り花として生けると美しくいけられますし、株を組み直す時間の無い時は長さ調整をしてワイヤー等で縛り相性の良い花器に挿すだけでも本当に美しいものです。ほんの少しだけ手を加えてやるのが大事です。

季節限定の(植物は大抵そうだけど)可憐で良い香りの水仙、ぜひ楽しんで下さい。水仙は小さな花なのでマンションなどの省スペースでもピッタリ馴染んで楽しめますよ。
水仙ってホントいい香り!家にあるとホント癒されます♡