ハラン(葉蘭)を生けるポイント

先日社中さんのおひとりが家の敷地で沢山とれたというハラン持って来て下さいました。とても良い機会でしたので通常のお稽古とは別にハランのお稽古もして頂きました。ハランは派手さはありませんが奥が深く面白い花材です。

どーん!!こんなに頂きました!

そこでハランを生けるポイントをまとめてみたいと思います。
まずは真の葉を決める(間違わない)ことです。ハランの葉は左右の幅が違います。なので真の葉を決めると自ずと他の葉が決まってきます。ルール通りに葉を選ぶと不思議なことに葉はそれぞれ正華の形に則った傾き、また矯めやすく自然なカーブを描きます。

基本的なルールは以下の通りです
1・真を決める
真は葉表から見て右側の広い方が本勝手。左側が広い方が逆勝手となります
真の葉が決まると他の葉は広い方が陽方、狭い方が陰方に向かわせて生けることになります

2・真を中心として葉表は真の方に向く
真より後ろの葉は表が正面を向き、真より前の葉は裏が正面を向きます
1と2のルールに従うと本勝手の場合は真の後ろあしらいと副は左が幅広(葉表からみて)
真の前あしらいと体は右が幅広となり(葉表からみて)、陽方が全て幅広となります
逆勝手も同じく陽方に幅の広い方が向きます

3・使う葉は奇数枚です
3、5、7、9、11、13、15枚と生け方がありますが5枚生けがスッキリと美しく、また生けやすい枚数です

3枚でも十分に面白く味わい深いものが生けられますしお正華の美しいバランスを学ぶことが出来ます。

 

ルールが押さえられたら次は格好良く生けることです(これが一番難しい)。
基本的には真に対して副えはその2/3、体は1/3の長さとなりますがこれはあくまでも基本です。植物は自然のものなので思い通りの姿、形のものが常にあるとは限りません。限られた材料の中でその植物の持つ個性を見出して基本のルールに則りながら応用させていくことが大事です。気軽に買える花材でもありますしなにより生け花(正華)の基本を勉強できる花材なので機会がありましたら是非チャレンジしてみてください。